2020年6月22日月曜日

PMTCというのは歯科医や歯科衛生士などが行うお口の清掃プログラムのことです

最近の研究によれば、「むし歯や歯周病は、ある特定の細菌によっておこる」ということがわかってきました。つまり、その細菌たちを口の外に追い出せば、ほとんどの歯の病気は防げるということです。
PMTCというのは歯科医や歯科衛生士などが行うお口の清掃プログラムのことです。これにより歯みがきなどでは取れにくい悪い細菌を徹底的にこすり落とします。
PMTCは、歯や歯肉の清掃を専門の器具を使ってていねいに行いますから、予防効果が高いだけでなく、とても気持ちがいいものです。
プラークコントロール(歯の汚れの除去)にはセルフケアも必要
とはいえ、プラークコントロールの基本はご自身による歯みがきです。歯の健康を維持するためには、歯みがき(セルフケア)とPMTC(プロのケア)のバランスがうまくとれていることが大切です。
ご自分で磨けるところは、頑張って磨きましょう。歯みがきの方法などについてはご指導します。ご不明な点はお気軽におたずねください。
歯科医院は怖いところではありません
最近は大分変わってきましたが、一般的にはまだまだ「歯医者さんは痛いところ、怖いところ」というイメージがあります。その理由の一つに、歯科医院側の情報提供の不足があります。進んでしまった病気の治療は、たしかにつらいことがありますが、予防や初期の治療は全く痛くなく行うことができます。
たとえば、「あの映画はいいよ。ぜひ観るべきですよ」と嬉々として語ってくれる人がいると、言われた人は重い腰を上げて観に行きます。その結果、「本当にいい映画だった!」と教えてくれた人に感謝します。それと同じように、私たちはPMTCをとおして、「予防やケアはこんなにいいものですよ」ということをご理解いただき、「歯科医院はそんなに怖いところではなく、逆に気持ちのいいところ」ということをぜひ患者さんに実感していただきたいのです。
歯科の目的はヘルスプロモーション
歯科医療の究極の目的は、歯や口腔の知識をもとにして、ヘルスプロモーション(健康支援)を展開することです。患者さん一人ひとりに、お口の健康から全身の健康に目を向けていただき、自分の健康は自分で育て、守っていくという意識を持っていただくことです。
感染症でもあり、生活習慣病ともいわれている歯科疾患に対して、PMTCなどの口腔ケアを継続していくことは賢い対応であり、患者さんご自身にとって大きなメリットが得られることなのです。

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