2018年3月23日金曜日

痛みが出てからでは遅い歯の病気

虫歯も歯周病も自覚症状が乏しい病気です。そのため、気付いた段階ではかなり進行しているケースが少なくありません。虫歯も歯周病も治療を受ければ治すことはできますが、虫歯で削った歯は元には戻りませんし、歯周病菌に溶かされた顎の骨も元戻りにはなりません。また、治療を繰り返せばダメージは蓄積されていき、最悪の場合歯を失ってしまうこともあるのです。お口の健康にとって大切なのは、「痛くなる前に歯医者に行くこと」。痛くなってからでは遅いのです。歯科医院に定期的に通って病気の有無をチェックしてもらい、歯のクリーニングを受けましょう。
現在、日本の80歳の方に残存している歯の本数は67本と言われています(厚生労働省調べ)。これは決して多いとは言えません。同じ高齢者でも、北欧ではずいぶん事情が違います。歯の残存平均本数は、スウェーデンでは75歳で平均19.5本もあるのです。特に北欧では予防歯科の意識が最も進んでおり、大人の定期検診受診率は80%以上もあり、子供も100%近くが受診しています。他の先進諸国も70%以上の定期検診受診率が一般的になってきました。しかしながら、日本では定期検診の受診率は10%しかないと言われています。

ホームケアと歯科医院での検診
毎日の歯みがきをしっかりやっている方も、プロの検診、プロケアが必要です。当院では、初診時に口腔内の検査を行います。初期問診をさせていただいた後、レントゲン・口腔内写真の撮影、歯周ポケットの検査などを行い、全額的な健康状態を行います。検査は、歯科衛生士、歯科医師が対応いたします。唾液検査等は必要に応じて実施していきます。
ホームケアではできない歯周ポケット内の清掃などは、検査後、健康状態に応じて実施していきます。毎日の歯みがきでは取れない歯肉下の史跡除去をプロの歯科衛生士が清掃していきます。口腔内の写真撮影は歯肉の腫れなどを記録に取ることで、長期間でのケアを行うために必要なものです。患者さんのデータをしっかり取ることは長期に渡るお口の健康のために必須なものです。
予防歯科で重要な事
予防歯科は、虫歯にさせない、歯周病にさせないことを目標としています。しかし、患者さんの望むことを実施することも重要なことです。お口の健康状態に関して心配されていることや、気になることをしっかりとお聞きし、その問診内容に応じてケアを実施していきます。予防歯科では、プロフェッショナルケアとホームケアが共に重要です。歯科医院で実施するプロフェッショナルケアを行うことで、口腔内は清潔な状態にすることができます。しかし、プラークや歯石は毎日の生活の中で蓄積していくものです。ご家庭でフロスや歯ブラシを使ったホームケアを毎日実施していただくことで、清潔な状態を維持することができます。虫歯がなくても来院し、定期メンテナンスをお受けいただくことでお口の健康を守ることができることはご理解いただきたいと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿