2018年3月24日土曜日

虫歯の原因となる細菌は、歯に付着して増殖します

有史以前にはほとんど「むし歯」はありませんでした。日本人の虫歯保有数を12歳児においてむし歯の先進国(フィンランド)と比較すると約4倍になっています。 その差は予防歯科の普及にあるといってよいでしょう。
虫歯の出来る仕組みや自分自身の「むし歯のリスク」を知ることにより、より適切な対処を実践していくことが可能です。
日本では、治療のために歯科医院にいくことがほとんどで、予防のためにいくという人は国民の約3%に過ぎないといわれています。一方、歯科先進国の北欧はじめ、欧米などでは7090%の国民が予防のために歯科医院を利用しているというデータがあります。
また、80歳時点での平均残存歯数は、日本人が56本であるのに対し、アメリカ人は18本といわれています。この差はセルフケア以外に、歯科医院での予防処置を受けているかどうかにあるといえるでしょう。
PMTC
虫歯や歯周病の原因の一つは、プラーク(バイキンのかたまり)ですが、どんなに隅々までブラッシングしたつもりでも、歯と歯の間や歯と歯ぐきの間のプラークはなかなか除去しきれません。そこで虫歯や歯周病予防に効果的なのが、PMTCです。PMTCとは、歯科医師や歯科衛生士が専門の器具を使って徹底的に歯をクリーニングすることで、今まで磨き残しとなっていたプラークをすべて除去できます。

フッ素
歯の表面では、ミネラル分が溶け出したり結晶化したりする再石灰化を繰り返しています。この再石灰化が間に合わずミネラル分が溶け続けると、歯の表面に穴があき虫歯ができてしまいます。予防ケアでは歯の表面にフッ素を塗布することで、歯質の強化を行っています。フッ素にはミネラル分が溶け出すのを抑制し、再石灰化を促す働きがあるため、よく用いられる効果の高い予防方法です。
3DS
虫歯の原因となる細菌は、歯に付着して増殖します。その細菌を、薬剤を使って除菌し虫歯を効果的に予防するのが3DS。ただ、細菌の集合体であるバイオフィルム(ヌルヌルした膜)が歯の表面を覆っていると薬剤が浸透しにくいので、まずはバイオフィルムを除去するクリーニング処置を行ってから3DSを施術します。なお、効果は永久でないため、定期的な施術が必要です。また、虫歯予防だけではなく、歯周病の原因となっている細菌も、3DSによって除菌することが可能です。PMTCと併用して行いますと、より予防効果が高いです。

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