2018年3月13日火曜日

お口のトラブルの代表例として、虫歯や歯周病といった細菌性の病気があります

日本人の感覚として、「歯が痛くなってから歯医者で治療」といった風潮が強くありました。その結果、20歳で健全な歯を維持できている人は全体の約4%、80歳で総入れ歯になる人は60%にも及ぶというデータにもあらわれているように、日本人の口腔内環境は決して健康とは言えません。

お口のトラブルの代表例として、虫歯や歯周病といった細菌性の病気があります。これらの病気は、ほとんど自覚症状がないままに進行し、治療を行ったとしても少なからずダメージが蓄積し、最悪の場合、歯の寿命を縮めてしまうことにもなりかねません。
虫歯や歯周病は原因がはっきりしている病気なので、予防策が確立されています。これからは、病気を未然に防ぐ「予防」を重視していきましょう。
予防歯科の重要性
予防歯科の効果について、興味深いデータがあります。定期健診でPMTCなどのプロケアを受けている人と、そうでない人を比較したものです。50代を過ぎたあたりから天然歯の残存数が大きく分かれてくるといった研究結果が出ているのです。

予防処置を受けている方は80歳で20本以上の天然歯が残せているのに対し、予防歯科を受診していない方はセルフケアをきちんと行っているにもかかわらず、ご自分の歯を5本程度しか残せていません。ブラッシングなど日々のセルフケアだけでなく、歯科医院のプロケアで十分な予防をすることが大きな分かれ道となってくるのです。

汚れの種類に応じた「歯のクリーニング」
一概に歯のクリーニングと言っても、汚れの種類に応じた適切な方法があります。
1. 歯垢(プラーク)
染め出しを行った際に、赤く着色する部分が歯垢(プラーク)です。 比較的新しく付着したもので、丁寧な歯磨きで除去することができます。普段磨けていないところが上手に磨けるように歯磨き指導をしていきます。
2. バイオフィルム(歯垢が長期間滞留したもの)
染め出しを行った際に、青く着色する部分がバイオフィルムで、長期間付着した状態で膜を張って、歯磨きでは容易に除去することができません。PMTCという手法で一度除去することをお勧めしています。

3. 歯石(歯垢が石灰化したもの)
歯垢が付着して23日で石灰化が始まります。歯石は歯ブラシで落とすことはできませんので、歯周病治療の一貫としてスケーリング(歯石取り)を行います。

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