2018年3月5日月曜日

歯科医院には「歯が痛くなってから通院する」と思っていませんか?

歯周病(歯槽膿漏)とは、細菌によって口の中での炎症を引き起こす病気です。特に歯と歯肉(歯茎)の間にある歯肉溝と呼ばれる部分に磨き残しなどがある場合、歯垢(プラーク)と呼ばれるネバネバとした細菌のかたまりが付着します。プラークには、数億個の菌がいるとされていて、その中でも歯周病を引き起こす菌によって、周囲が赤く炎症します。歯垢をそのまま放置すると、硬くなり歯石となります。歯石になってしまうと、歯磨きのブラッシングだけでは除去することが難しくなります。さらに放置すると、歯周ポケットとなり、歯を支える土台が溶けていき、最終的には、歯が抜けてしまいます。

ある大学の調査によると、歯周病を患っている人は、そうでない人と比較して約2倍、重度の歯周病の人は、約3倍で糖尿病になりやすいことがわかっています。歯周病が続くと、細菌が血中に入り込み、血糖値を下げるインスリンの働きの邪魔をすることが原因のようです。もともと、糖尿病のある人が歯周病になると、糖尿病が悪化することは知られていましたが、歯周病は糖尿病を引き起こす危険因子の一つであることが調査によって証明されました。
「たまに歯ぐきから血が出るくらいなら大丈夫でしょ」と見過ごしがちな歯周病ですが、心臓病や、糖尿病の原因にもなる、危険な病気のひとつなのです。歯も、歯周病も、悪くなる前に治すのが、いちばんの治療。日頃から丁寧にブラッシングしながら、3か月に1度は歯科医院では定期検診を受けることをオススメいたします。

治療よりも予防がおすすめです
虫歯や歯周病にかかってしまうと、病気の痛みだけでなく治療の負担もかかってしまいます。しかし病気を未然に防げれば、さまざまなトラブルを感じることなくお口の健康維持ができ、生涯ご自身の歯で食事や会話を楽しむことができるのです。
予防の基本は毎日の歯みがき。それはお口の中の汚れをしっかり落とせば、虫歯も歯周病も防げるからです。しかしセルフケアだけでは、なかなか汚れを落としきれません。歯と歯の間や歯と歯ぐきの溝の汚れを残してしまうとそこから病気を発症してしまうのです。そこで加えていただきたいのが歯科医院での定期的なメインテナンスです。

歯科医院には「歯が痛くなってから通院する」と思っていませんか? そうではなく「痛くなる前に」、「痛くならないように」定期的に検診を受けていればお口のトラブル予防につながります。歯科医院で、定期的に口腔ケアのプロフェッショナルによってお口のすみずみまで汚れを落としてもらいましょう。口腔内のチェックにより、もしすでに病気を発症してしまっていたとしても自覚症状が現れる前に治療できるので比較的かんたんな処置で済みます。3ヶ月に1回の定期検診の受診がおすすめです。

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