2019年8月26日月曜日

自分では気づかないうちに他人に迷惑をかけてしまうのが口臭です。

歯周病とは、歯と歯ぐきの間に汚れが溜まり、その中に潜む細菌が周囲に炎症を起こすことによって歯の周りの骨が溶けていく病気です。むし歯とは違って痛みなどのはっきりとした症状が出ない場合も多く、ご自身で気づきにくいのが特徴です。歯周病だとわかった時には既に深く進行していて、最悪の場合は抜歯に至るケースも少なくありません。

歯周病によって失われてしまった歯ぐきや骨などの組織を元の状態に戻すことは極めて困難です。また、歯周病は口の中だけの問題に留まらず、全身の重大な疾患と深い関係があるといわれています。糖尿病や脳梗塞・心筋梗塞、心臓病、肺炎、がんなどのさまざまな病気の他にも、最近では認知症との関連性も指摘されるようになりました。そのため歯周病に対して日頃からしっかりと対策を取ることは、口腔内だけでなく全身の健康維持のためにも不可欠だといえます。
歯周病治療で心がけていること
歯周病と診断された患者さまに対しては、歯と歯ぐきの間に隠れている歯垢や歯石を特殊な器具を用いて取り除くSRP(スケーリング・ルートプレーニング)とよばれる方法をはじめ、歯と歯ぐきの状況に応じてさまざまな治療を行います。
しかし、歯科医院で徹底的にクリーニングを行っていても、ご自宅での歯磨きがしっかりとできていなければ必ずといってよいほど再発してしまいます。まずはその方の何かが問題なのかということを明確にした上で、もしセルフケアが適切にできていない場合は、歯周病の予防と改善に効果的な正しい歯磨き方法を改めて丁寧にご指導します。

歯周病を繰り返さないためには定期的に検診やクリーニングを受けていただくことが欠かせませんが、来院の間隔はお口の状態に合わせて設定しており、治療後の計画が良くない方であればあまり間を空けずに通っていただくようにしています。クリニックにおける定期的なプロによるクリーニングとご自宅でのセルフケアの両輪でいつまでも健康な歯と身体を維持していただくことが当院の願いです。

歯周病治療と矯正治療の関係
口臭が気になる方へ
自分では気づかないうちに他人に迷惑をかけてしまうのが口臭です。
歯科 口腔内カメラ
当院では口臭に悩んでいる方のご相談もお受けしています。
口臭の原因となる要素は一つではなく、例えばむし歯が多い方や歯周病が深く進行している方にとっては、むし歯や歯周病の原因となる細菌が発する匂いが口臭を引き起こしている可能性があります。そのような場合はむし歯や歯周病といった病気そのものにアプローチすることで口臭の症状も改善が見込めます。また、唾液が少なくなっているためにお口の中の浄化作用が低下し、細菌の活動が活発化して口臭が強くなっている方には、なるべく水分を取っていただいて唾液の分泌を促すという対策が有効です。なお蓄膿症や鼻炎など、耳鼻科系の疾患が原因となる口臭の場合は、その基礎疾患を治さなければ口臭は改善されないため、まずは耳鼻咽喉科の受診をしていただいています。

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