2019年10月18日金曜日

歯を支える歯ぐき・歯根膜・歯槽骨が破壊され、最終的には歯を失う病気です

歯周病は虫歯と同じく細菌による感染症です。
歯を支える歯ぐき・歯根膜・歯槽骨が破壊され、最終的には歯を失う病気です。
歯を失う原因のNo1とされており、平成17年に8020推進財団のおこなった「永久歯の抜歯原因調査」では、歯周病が原因で歯科医院で抜歯した方が全体の約42%を占めています。また、厚生労働省が2012年6月に公表した歯科疾患実態調査では成人の75~85%の方が歯周疾患を有している報告されています。軽度、重度の歯周病など程度の差はありますが、これからも多くの方が歯周病で歯を失うことになることは間違いありません。
お口の中の微生物は700種類以上と言われています。歯周病の原因となるのはその中の数十種類、細菌や真菌(カビ)、寄生虫(原虫)などさまざまです。
【歯周病菌】とはこれら微生物の便宜的総称です。
また、歯周病の進行は歯周病菌だけの問題ではありません。お口の衛生状態、生活習慣(食習慣・体調・飲酒・喫煙など)の乱れなども歯周病の進行に大きく影響します。このことから歯周病は生活習慣病に分類される疾患とも言われています。

バイオフィルムは無数の微生物や微生物の排泄物や死骸などが強固に繋がりあったコロニーです。歯の周囲に付着した白っぽいネバネバした塊のことで、学術的な定義は若干異なりますが歯垢とも言います。表面の粘膜は免疫細胞や抗菌物質を跳ね返すバリアの役目をしており、歯周病菌や虫歯菌が生息しやすい環境になっています。歯周病や虫歯の元凶とも言えるバイオフィルムは歯磨きだけでは落とせないため歯科医院で定期的に落とす必要があります。

歯肉炎
歯ぐきが炎症して丸みを帯びたように赤く腫れた状態です。
健康であった歯肉溝は拡大されて歯周ポケットと化していますが、症状はまだ歯ぐきに限局された状態で、出血することもありますが自覚症状はほとんどありません。
歯肉炎は適切な口腔ケアと歯科医院での処置によって、もとの健康な状態に改善することができます。
歯周炎
歯肉炎がさらに進行した状態です。歯ぐきの奥まで侵入したバイオフィルムによって歯根膜が破壊され、歯周ポケットも大きく拡大し、歯槽骨の吸収(溶ける)が起こります。
歯ぐきからの出血や排膿、痛みや口臭などの自覚症状が出始め、さらに進行すると歯ぐきが下がり、歯もグラグラと動くようになります。歯が抜けてしまうこともあるため、一刻も早く歯周治療を受ける必要があります。

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