2019年10月22日火曜日

近年男女を問わず、金属が見えない歯の治療をご希望の方が増加してきています

セラミックの種類
プラスチックとセラミック
近年男女を問わず、金属が見えない歯の治療をご希望の方が増加してきています。
金属色をしておらず歯と似た色合いの歯科材料には、大きく分けてプラスチックとセラミックの2種類があり、細かな分類では両者合計でかなりの数になります。

特徴としては、プラスチックは安価ですが色調と強度、耐久性が劣り、セラミックは製作が大変なため高価ですが色調と強度、耐久性に優れています。ものを噛む力と審美性(外見)の観点から、前歯と奥歯では重要視するものが変わってきます。前歯には強度や耐久性より見栄え(審美)が重要視され、奥歯には硬い物でも平気で噛める強度と耐久性を最も重要視する必要があります。私たち人類は力いっぱい噛むと歯には1平方センチに60Kgもの力がかかるため、かなり硬い食べ物でもガリガリと噛むことができます。
歯科用ルーペ 
その強い力が1回の食事で何百回×13回×1年で365日×何年も、すべて掛け算となる強い力に耐えられる材質でなければ壊れたり摩耗して噛めなくなります。これが奥歯に強度と耐久性が必要な理由です。

プラスチックは元来の色調に自然感がない上に時間と共に変色しやすいのが欠点です。昔の陶器(セラミック)の器は現代まで残っていても、プラスチック製の子供用の器で年月を経てきれいなまま残っていることは稀なことでご理解いただけると思います。
マイクロスコープ 歯科
次に強度と耐久性をみてみましょう。プラスチックは噛む力が大きくかからない前歯には使えますが、先ほど述べた強い力が継続的にかかる奥歯にはそれに耐える力を持っておらず不向きです。そのため金属かセラミックが適しており、外見から金属色を避ければセラミックだけが選択肢として残ります。

ここまでプラスチックとセラミックの特徴をお話ししてきましたが、見栄えや自然感、強度と耐久性を考えるとどうしてもセラミックに軍配があがります。しかし前歯のほんの一部だけが虫歯になった時に詰める材質としては適しています。強度が劣っていても前歯にはそう大きな力がかからないことと、口の中で固めることができるため歯を削る量が少なくできるメリットがあるためです。しかし歯の形が変わるほどの虫歯には適していません。あくまでも小さな虫歯限定です。

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