2019年10月3日木曜日

歯科ではハンドピースを使うごとに、この作業を行っています

ハンドピースは滅菌処理をすると傷みやすくなりますが、感染症対策・衛生管理のために滅菌は大事なことです。なぜなら、ハンドピースのエアタービンは水や空気の噴射を止めた時の逆流で、血液や汚れなどが入り込む可能性があるからです。

ハンドピース使用から滅菌までの流れ
 ① 滅菌済みタービンと歯科用エンジンをすぐに使用できる状態で、常時複数準備しています。
患者さんをお席にご案内し、治療開始時に滅菌済みタービンや歯科用エンジンを用意します。
ホースに滅菌済みタービン、歯科用エンジンを取り付けます。
滅菌済みのハンドピースを使用する歯科医院では、使用直前までハンドピースをホースに取り付けていないのがほとんどです。
治療が終わり次第、ホースからハンドピースを外し、滅菌します。

歯科ではハンドピースを使うごとに、この作業を行っています。ハンドピースは滅菌を繰り返すと、器材が傷むので寿命が早まり、早期に買い替えが必要になります。

高額な器材ではありますが、衛生管理の面や患者さんが安心して治療をうけるためには必要不可欠です。また、器材が不足しないよう多数のハンドピースやドリル、オートクレーブ(滅菌器)を用意しています。

ですから、診療台には治療前に削る器材類は付いていません。使用後のハンドピースは滅菌するため回収します。患者さんごとに治療が終わって片づけるとこういう状態になります。次の患者さんの治療時には使用する滅菌器材だけを装着して使います。少しさみしい印象をうけますが使用ごとにきちんと滅菌している証です。ハンドピースは滅菌後保管して必要に応じて使用します。

日本ではハンドピースの滅菌は法律で義務付けられているわけではありません。日本歯科医師会が平成九年三月に作成した「一般歯科診療HIV感染予防対策Q&A」では、歯科用ハンドピース等の使用後の消毒・滅菌についてはオートクレーブまたはEOGによる滅菌を原則とする一方、薬液消毒と十秒以上の空回転をすることと記載されています。これをガイドラインとすると使用後にアルコールで本体を拭い、数十秒空回しすれば大丈夫ととらえることもできます。しかし、アメリカではハンドピースの滅菌・消毒は義務付けられています。

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