2019年10月9日水曜日

昼夜を問わず、無意識的に歯をこすり合わせたり、噛みしめたりする異常習癖のことを言います

昼夜を問わず、無意識的に歯をこすり合わせたり、噛みしめたりする異常習癖のことを言います。ブラキシズムは誰にでも起こりますが、問題なのはその頻度、強さ、持続時間なのです。正常な状態で、1日のうちで上と下の歯がくっついている時間をご存知ですか?
正常な方の場合は、20分弱なのです。リラックスしている状態では、上下の歯は当たっていません。安静位空隙と言って、リラックスしている時の上下の歯の間は、2ミリくらいあいているのがベストな状態です。この異状習癖が続くと、歯や顎にダメージを与えます。詰め物の頻回の脱落、歯牙破折、知覚過敏、楔状欠損、齲触、歯周病、顎関節症などが発症しますので、対処が必要です。
歯科口腔内カメラ
歯ぎしりは、3つのタイプがあります。
グラインディング
クレンチング
タッピング

歯ぎしり治療
まず,薬物や他の神経系の疾患(運動神経の疾患)など他の明らかな原因がないか確認します。歯がすり減っていても、すり減りは昔の歯ぎしりの名残で現在は歯ぎしりをしていない人もいます。そのため、現在進行形で歯ぎしりをしているかどうかそして、それが睡眠時なのか覚醒時なのかをできるだけ明らかにします。歯のすり減りの度合い、睡眠同伴者からの音の指摘、起床時の顎のだるさや痛みの有無、スプリントのすり減りの度合いなどから総合的に判定します。また、歯周病や顎関節症などの障害を引き起こしていないかなど、ブラキシズムによる支障の程度を診断します。

スプリント
歯列全体を覆うプラスチック製のマウスピース(スプリント)は現在、世界的に最も標準的に使用されているブラキシズム治療法です。スプリントを使用してもブラキシズムを抑制できない場合もありますが、歯や顎関節などの組織を保護する効果が期待されています。

ブラキシズムによる障害への対応
ブラキシズムが顎関節症を引き起こしていると考えられる場合には顎関節症の治療を、歯周病が生じている場合には歯周病の治療を併行して行います。
咬合調整
咬み合わせの異常がブラキシズムの直接的な原因になっていると判断できないので、現在ではブラキシズムを改善する目的のためだけで歯を削って調整する治療は行いません。しかし、一部の歯にだけ大きな力が加わり、歯周病などに悪影響を及ぼすと判断された場合には、過剰な力が加わらないようにかみ合わせを調整するなどの対策をとることがあります。

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