2019年9月17日火曜日

「開かない」・「痛い」・「音がする」が、顎関節症の3大主症状といわれます

以前の歯科業界では、「むし歯」と「歯周病」が2大疾患といわれてきましたが、最近は第3の疾患として「顎関節症」が多くなっているといわれています。これは、あごの関節を中心とした顔面から首にかけての疾患です。

しかし、全身にまで影響を及ぼすこともめずらしくありません。顎関節症は、過去数十年間にわたって、主に歯科の領域から研究と臨床が進められていますが、さまざまな症状が身体の各部に現れ、病態や原因、咀嚼(そしゃく)に起こる痛みなどに不明確な点が多く、治療法も確立されていません。慢性的な痛みに悩まされることが多い疾患ですが、症状が現れてから一カ月以内に診療を受けにくる患者様は全体の一割未満と少なく、多くの人が最初のうちは痛みを我慢してしまう傾向があるようです。しかし、潜在患者を含めると、日本全人口の約半分は顎関節症にかかっているといわれるほどです。
症状について
「開かない」・「痛い」・「音がする」が、顎関節症の3大主症状といわれます。
さらに顎関節症のおもな症状は、あと2つ足して、全部で5つあります。
これらの症状がひとつ、もしくはいくつか重なって現れるのが特徴です。
1. あごが痛む
痛みは、顎関節および周辺の頬やこめかみに起こりやすいといわれています。
さらに、口の開け閉め、あくび、食べ物を噛む時など、あごを動かした時に痛むのが特徴です。あごの動きに関係なく痛む場合は、顎関節症ではなく、他の病気の可能性も考えられます。

2. 口が大きく開けられない(開口障害)
顎関節が正常な人は、縦に指三本分 (4050) 入りますが、顎関節症の患者様は、指が2本程度(30mm)、もしくはそれ以下しか入らなくなってしまうケースがみられます。 あごを動かすと痛むため、無意識に動きを抑えてしまっている場合と、顎関節の異常で口が大きく開けられない場合とがあります。発症には個人差があり、いきなり口が開かなくなる場合もあれば、徐々に開きづらくなっていく場合もあります。

3. あごを動かすと音がする(関節雑音)
あごを動かしたときに、耳の前あたりで「カクカク」といった音がします。音には個人差があり、「ジャリジャリ」、もしくは「ミシミシ」といった音(「クリック音」や「捻髪音」)の場合もあります。
4. 噛み合わせに違和感がある
あごの関節や筋肉に問題があると、あごの動きに変化が生じて噛み合わせが変わることがあります。その時には急に噛み合せが変わったように感じるはずです。異常を感じたら、まずはご相談下さい。

5. 口を完全に閉じることができない
非常にまれなケースですが、あごの関節内構造の異常のために上下の歯列間に隙間ができてしまい、口が完全に閉じられなくなる場合があります。

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