2019年9月11日水曜日

最後にバイオフィルムですが、これは非常に有害な存在です

歯周病とは、歯を支える骨が溶け、最終的に歯を失ってしまう可能性がある危険な病気です。
また、一度かかってしまうと完治することがない恐ろしい病気でもあります。自覚症状がなく悪化することが多く、気付いたときには重症になっている場合もあります。
しかし、初期の症状に気づき適切な治療を行えば進行を止められる病気でもあります。歯茎からの出血や腫れを放置せずすぐに治療を開始し、メインテナンスにより進行を抑えることが重要です。

定期検診の重要性
では定期検診とは何をするのか。虫歯の発生の有無をチェックするのはもちろんのこと、歯周病の進行を把握することも大切な検診項目の1つです。そして今ある健康な状態を維持するためには、歯の着色・歯石・バイオフィルムの除去を定期に行うことが何よりも重要です。
歯の着色自体は、実は人体にとっては何の悪影響もなく無害ですが、多くの方にとっては一番見た目の気になるところでしょう。御自身のブラッシングで一生懸命落とそうとするあまり逆に歯の表面を傷つけ、それが原因で知覚過敏で悩まされたり、より着色しやすい表面形態になってしまっている方もいらっしゃいます。歯科医院専門のクリーニング(PMTC)やホワイトニングをお薦めしております。

次に、歯の歯石ですが、実は歯石も人体にとっては無害なのです。ただし、歯石の付着した歯の表面は歯ブラシが行き届きにくくなり、それが原因で歯垢(プラーク)が溜まり虫歯や歯周病を悪化させてしまうのです。しかも、歯周ポケット(歯茎の溝)に歯石が強固に付着すると見た目は綺麗に磨けていても、実は歯周ポケット中で細菌が増殖し、顎の骨をどんどん溶かしていくのです。
最後にバイオフィルムですが、これは非常に有害な存在です。バイオフィルムは私達の目には見えませんが、無数の細菌が協力して歯の表面にこびり付いた膜のことです。これが、虫歯や歯周病の原因になることは言うまでもありませんが、一番の難題は歯ブラシで完全に除去することが出来ないということです。そして歯科医院専門のクリーニング(PMTC)を受けても34ヶ月すると再び歯の表面に再形成されてしまうということが最近の研究でわかっています。だからこそ自覚症状がなくても定期検診は必要なのです。

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