2019年9月29日日曜日

歯髄の中に細菌が侵入したり、過度の刺激が伝わったりすると、 歯髄は炎症を起こします。歯髄炎といいます

歯髄炎になると、軽度な場合は刺激に対して敏感になり、重症になると、刺激がなくともズキズキ痛むようになります。さらに進行すると、歯髄は壊死して何も感じなくなります歯科用品。ときには「ズキズキ期」を経ずに歯髄壊死を起こすこともあります。

歯髄炎の症状を参照
軽い歯髄炎の場合は、詰め物をして歯髄への刺激を無くせば、おさまります。ところが歯髄炎の程度がある一線を越えると、元には戻すことが難しくなります。 この状態を「不可逆性歯髄炎」といいます。 不可逆性歯髄炎と診断されると、歯髄そのものを取り除く処置を行います。 「歯髄」を「抜く」ので、「抜髄」といいます電気歯髄診断器

歯髄の症状は、治りにくい
人体のほかの場所の炎症は、原因を取り除けば たいてい治ってゆきますが、 歯髄の炎症は なぜ治りにくいのでしょうか?それは、歯髄が固い組織で囲まれているために、いったん強い炎症がおこると内圧が非常に高まり、その圧力がさらに炎症を強めるという相乗効果により悪化しやすいからです。

歯髄炎の診断方法 
症状についての問診や、視診はもちろん、冷たい物、熱い物の刺激による痛みチェック(温度診)、歯を叩いたときの痛みチェック(打診)、触診、歯の揺れ具合のチェック(動揺度検査)、レントゲン撮影などの一般的な検査に加えて、温度診(冷たい物や熱いものを歯にあてる)、電気歯髄診断器という機器を使って電気診(微量の電流を歯にあてて反応をみる)などを行い、歯髄がまだ生きているのか?すでに壊死しているのか?を調べ、どのような治療を行うかを決めています。
ちなみに知覚過敏の場合、歯を叩いたときの痛みチェック(打診)では痛みはないことが多く、歯を叩いて痛みがある場合は歯髄炎の可能性が高くなります。

歯髄炎の治療 
歯髄炎と診断された場合、比較的症状が軽い段階であれば治療の結果、完治する事も多少は期待できますが、症状が進行している場合は残念ながら「抜髄によって歯髄を抜き取る」しか方法がない場合が多いのが現実です。適切な治療方法については、診断によって異なりますので、詳しくは担当の歯科医師とご相談ください。

下記は、主に行われる治療です。
 歯髄の鎮痛消炎法-歯髄を残せると判断された場合に行われる治療-
歯髄炎の症状が軽い場合に行われるのが、薬を用いて歯髄の炎症を抑える治療です。虫歯がある場合はその部分を削り、薬剤をつめて歯髄に加わる刺激から保護し、仮の詰め物で歯を覆います(覆髄:ふくずい)。しかし残念ながらいくら症状が軽くても歯髄炎の場合、炎症が歯髄内に広がり症状がひどくなる可能性が非常に高いため、仮の詰め物で16ヶ月程度 様子をみて症状が落ち着いた場合は、被せ物や詰め物を入れて、再び歯の機能を取り戻すことができます。

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