2019年9月18日水曜日

炎症が歯くぎを突破し歯槽骨(歯を支えている骨)にまで及んだ状態です

歯周病は炎症が歯ぐきの範囲に納まっているものを歯肉炎(G)、歯茎を越えて歯を支えている骨(歯槽骨)まで進行しているものを歯周炎(P)と言います。歯周炎は程度により(P1~P4)に分かれます。従いまして、歯周病とは歯肉炎と歯周炎の総称のことであり(G・P1・P2・P3・P4)の5段階のわけることができます。これら歯周病は、決して大人だけの病気ではありませんし、また年をとると必ずかかるというわけでもありません。最近では歯周病の低年齢化も問題になっています。ただし毎日のブラッシングさえ、しっかりしていただければ必ず予防できますし、治療に根気強く通いメインテナンスをしっかりしていただければ進行を止めることも出来ます。絶対に諦めないで下さい!!
P1
炎症が歯くぎを突破し歯槽骨(歯を支えている骨)にまで及んだ状態です。歯と歯ぐきの間の溝(病的な状態では歯周ポケットと言います)が3mm程度とやや深くなります。この状態では通常あまり症状はありません。歯科医院でのスケーリングとブラッシング指導を受けていただければ比較的早く進行を止めることができます。

P2
炎症によって溶かされた骨の量が更に多くなり、歯周ポケットも4~5mmと深くなっていきます。この状態になると歯槽骨(歯を支えている骨)の吸収もかなり進むため歯が左右に少し揺れたりすることもあります。歯の揺れが気になりだした方は、少しでも早く歯科医院にご相談されることをお勧めいたします。つぎのP3にまで歯周病が進行した場合、見るも無残な結果を招きます。

P3
歯周ポケットが6mm以上の深さに達し,いくら心を入れ替えてブラッシングを行ったとしても、もう自力で治すことは出来ません。この段階になると、歯がグラグラ揺れるため硬い物を噛む時,痛みや不安を感じます。また口臭もきつくなり、人と対面で話をすると、相手に迷惑がかかることになります。治療もかなり長期にわたりスケーリングとブラッシング指導を行っていかないと進行を止めることは出来ません。また場合によっては特殊な手術が必要になることがあります。このP3になる前に歯科医院にご相談することをお勧め致します。この段階の患者さんを今まで多数拝見いたしましたが長期の治療に耐え切れず途中で治療を投げ出してしまい、抜歯にいたる方が多くいらっしゃいます。
P4
歯を支えている歯槽骨がほとんどなくなり、歯は前後左右上下に動いてしまう状態で、ほとんど食べ物を噛むことが出来ません。(歯ぐきの皮1枚でつながっている常状態)
この段階になってしまうと歯を保存することが非常に困難になり残念ですが出来るだけ早期に歯を抜いて代わりの物を入れていかなければなりません。もし仮に残せたとしても、その後、出来る治療は延命治療だけになってしまいます。ここまで進まないように気をつけましょう。

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