虫歯の原因は歯垢(プラーク)です。口のなかに存在している虫歯の原因菌が食べカスをもとにして歯垢をつくり、歯垢から出る酸が歯をジワジワと溶かしていくのです。「虫歯は自然に治ることがある」と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、それは大きな誤解です。「昨日は痛みがあったのに今日は痛みがない」ということもあるため、「治った」と勘違いしてしまう人もいるようですが、虫歯が自然治癒することはありません。
虫歯じゃなくて知覚過敏?
虫歯とよく似た症状を起こす病気に、「知覚過敏」があります。知覚過敏とは、過度なブラッシングなどによって歯の表面のエナメル質が薄くなり、象牙質が露出することで神経に刺激が伝わってしみる症状のこと。歯周病などによって歯ぐきがやせて歯の付け根が露出することでも起こります。冷たい水などで歯がしみる方は、知覚過敏を疑ったほうがいいかもしれません。
奥歯の痛みは親知らずが原因かも!
現代人は顎が小さいため、親知らずが生えてくるスペースが足りない傾向にあります。歯ぐきのなかに埋まったまま周囲の歯を圧迫していることもあります。生えてきたとしても真っ直ぐ生えてくることはほとんどなく、斜めや横向きに生えて周囲の歯列をみだしてしまうことも……。また、お口の一番奥にあるために歯磨きが行き届かず汚れが溜まり、炎症を起こしたり、虫歯を招いたり、周囲の歯に悪影響を及ぼす原因となることもよくあります。トラブルの原因となる親知らずは抜歯するのが賢明です。親知らずに不安のある方は、まずはお気軽にご来院ください。
CO(しーおー)・・・歯の表面のエナメル質が少し溶けた「脱灰」という状態。歯は削らず、フッ素塗布などで様子を見る、虫歯の一歩手前の要観察歯。
C1・・・エナメル質が溶け、歯に穴が空いたり茶色くなっている状態。痛みなどの自覚症状はないが、フッ素塗布では治癒することができず、歯を削る治療が必要になる。虫歯部分を削り、歯科用レジンを詰めて治療を行う。
C2・・・虫歯が象牙質まで進行し、冷たいものや甘いものが滲みる症状が出始める。歯を削ってレジンを詰めるか、神経近くまで虫歯が進行している場合はレジンではなく、金属やセラミックなどの詰め物を詰める治療になる場合がある。
C3・・・虫歯が歯の神経や血管が通っている歯髄まで進行した虫歯。激しい痛みを伴い、この時点ではじめて歯科医院を受診する人も少なくありません。虫歯菌に汚染された神経を取り除き、根の中を治療する根管治療が必要になる。
C4・・・虫歯が根の中まで進行した状態。神経は死に、歯質はすっかり溶けて根っこだけになった状態。歯を残すことはできず、残念ながら抜歯となる。
このように虫歯は段階を経て進行します。治療が早ければ早いほど治療が軽く済み、歯を長持ちさせることが可能になります。
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