2019年9月3日火曜日

タバコを吸うとニコチンによる血管収縮作用などにより歯肉の色が悪くなります

一般に見られる歯周炎は、40歳前後から始まって治療を全く受けなければ10年、20年かけて少しずつ進行します。
「歯周病って何だろう」で外国の疫学研究を紹介しましたが、10人のうち一人くらいの割合で歯周炎の進行が非常に速い人がいることがわかっています。そのような体質の人は、20歳前後から始まって急速に進行します。

皆さんは、自分は歯周炎が進行しやすい体質かどうか知りたいですね。海外では、遺伝的な要因を調べる検査が始まっている国もありますが、まだ日本では一般的ではありません。ではどうして調べるのでしょうか?ご自分の両親の様子を思い浮かべてください。早くから歯周炎で歯が抜けて義歯(入れ歯)のお世話になっていればその体質が遺伝している可能性があるので要注意です。また、皆さんの中に不幸にも早くして歯周炎で多くの歯を失ってしまった方がおられたら、子供さん達に早めに健診を受けさせてあげてください。
歯周炎で歯を失わないために
たとえ体質的に歯周炎の進行が速い人でも、若い頃から気をつけておけば心配することはありません。先の21歳の女性もきちんと治療を受けて進行せずにすみました。理想的には定期的にかかりつけの歯科医院で健診を受けるのがよいのですが、せめて30歳、40歳、50歳のような節目には健診を受けましょう。

生活習慣に関係すること
歯周炎の進行と最も関係の深いのはタバコです。重度の喫煙ではタバコを吸っていない人に比べて、4.75倍も歯周病の進行が速くなります。タバコは歯周炎の“最大の”危険因子です。
タバコの影響
タバコを吸うとニコチンによる血管収縮作用などにより歯肉の色が悪くなります。図6-630歳代の男女の比較です。タバコによって歯肉の色がとても悪くなっています。歯肉の色が悪いだけでなく、歯肉が病的に硬くなってしまい初期の歯周病の徴候である出血がみられないため発見が遅れてしまいます。ヘビースモーカーは手遅れになる可能性が高いのです。

全身的な病気に関係すること
糖尿病は体の抵抗力をなくしてしまうため、歯周炎の進行が速くなることがわかっています。もっとも、糖尿病と診断されてもきちんと治療を受けて、コントロールされていれば問題はありません。糖尿病の治療を受けなかったり、ご自身が糖尿病であることを知らなかったために治療されていない場合が問題です。
最近の研究によると、糖尿病の人が歯周病の治療を受けることで糖尿病の症状がよくなることが示されています。その他、ストレスによって悪化するとも言われています。歯周炎で歯を失わないためには、信頼できる歯科医院で定期的に健診を受けることが最も重要です。

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